脱衣所にエアコン取付(201902)

2月の初めから少しずつ進めていた脱衣所へのエアコン取付が、3週間かかってやっと完了しました。
古民家の冬のお風呂場は寒いです。11月ごろの気温が、まだ氷点下にならないころは、手持ちの600Wのオイルヒーターでほんのりと暖まっていました。気温が低くなってきたら、オイルヒータぐらいでは、まったく暖房効果は感じられず、入浴(ほとんどシャワーだけですが)時に石油ファンヒーターを持ち込んでいましたが、転がしたりしたら危険ですし、酸欠の恐れもあります。人体のヒートショックも心配です。そのうちに事故が起こりそうで、思い切ってエアコンをつけることにしました。

浴室と脱衣所の両方で、3.8mx1.8m 約6.8平方メートル、約4畳で結構広いです。普通に売られている一番小さなエアコンである6畳用をつけることにしました。
電熱式のヒーターは消費電力分の暖房能力しかありませんが、エアコンは圧倒的に効率が良いです。今回取り付けた普及品の安価なものでも、低温暖房能力は、室内20℃、屋外2℃の時、消費電力約1KWで、2.8KWの暖房能力があります。1時間最大出力で使用して、約25円です。これで暖まるかの目論見を考えると、使っていたファンヒーターの小さい方は、最大出力3.2KWです。ちなみに灯油代は約28円/時間。これでも温まっていたので、たぶんいけると見積もりました。ちなみに強力な大きなファンヒーターも使っていて、こちらは、最大出力5.6KWで、その時の灯油代は約50円/時間です。これだと締め切っておくと酸欠になりそうです。
なかなかエアコン取付に踏み切れなかった理由は、工事が困難なからでした。エアコンは室内器と室外器を設置して、間を配管などでつながないといけません。浴室は外に面していますが、湯気のかかるところに室内器をおいたら、すぐ湿気で壊れてしまいますので、脱衣所のほうに取り付けることになりますが、脱衣所は外に面していません。どうやって配管を引くか非常に悩みました。最終的に見栄えは良くなくてもいいので、脱衣所から浴室に穴を開けることとしました。さらに浴室から外に配管を出さないといけませんが、浴室の外壁は20cm近くあって素人では穴が開けられそうになかったので、既存の換気扇取付穴を使うこととし、換気扇を小さなものに替えて、空いたスペースに配管を通すことにしました。
この壁にエアコンを取り付けます。

ここを左右に配管を通します。蛍光灯の浴室灯が大きすぎるので、ついでにLEDの小さなのに替えることにしました。

換気扇を外すと四角い大きな穴が開いていました。

四角い穴に、はめ込む木枠を作りました。

分電盤に分岐ブレーカを追加し、脱衣所の裏側の壁板をめくってコンセントをとりつけました。私は、第二種電気工事士の免許を持ってますので自分で工事しますが、電気屋さんに頼むと、これだけで少なくとも工賃2万円と部品代5千円は取られると思います。実際、古民家は電気を使うようには作られていないので、電気工事は大変で腰が痛くなりました。
エアコン取付用のプレートはコンクリートに穴を開けてビス止めしました。

最後の難関と思われた、脱衣所と浴室の間の壁に穴を開けました。

エアコンから配管と電源ケーブルを穴ふたつを経由して外に引き出します。室内機の水は浴室に落とすようにしています。AC100VのFケーブルは浴室の湿気が心配だったので、配管に下に見えている排水用のプラスチックパイプの中に通しています。なお、この写真は工事中のものです。最終的には浴室灯の上側に配管などをまとめています。

配管を接続して真空引きを行います。今回、配管はフレア加工済の既製品を使ったので簡単でした。

とりあえず完成した室内側。

室外側。エアコンが約4万円で、配管など材料が約1万円かかっています。工事は自前ですが、お金を取るとしたら、工事費10万円は欲しい難工事でした。

これで寒い季節でも、安心してシャワーができます。実際に使ってみると、午後9時の外気温が氷点下の2月15日で、出力5.6KWのファンヒーターのように、即暖というわけにはいきませんが、設定温度を24℃ぐらいの高めにして30分ほど置いておけば、脱衣所、浴室共それなりに暖かくなりました。何と言っても燃焼しているわけではないのでドアを閉めておけるのが大きな差です。乾燥室にも使えるかも。
現在エアコンが全部で8台取り付けてあります。古民家はアパートみたいに合理的にできていません。電気代とブレーカが飛ばないか心配ですので、人が居るところだけ使うように気をつけましょう。あとは、順次、エアコン装置に寿命がやってきます。各エアコンの個体差、使い方、設置時の工事品質などで、いつまでもつか違いがあるはずですが、長くても10年、20年と思います。そのころにメンテナンスする気力・体力が残っているかが心配です。

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