米国Seattleで2m FT8を運用(20230311)

仕事で、米国Seattleへ行きました。まだ寒い時期で外へ遊びに行けるシーズンではなく、自由時間にホテルの部屋からアマチュア無線をやる(たぶん聴くだけと思っていた。)つもりで、設備を持っていきました。当初、簡単に144/430のハンディ機を持っていこうと思ったのですが、米国のバンドプランを見ると、FMはほぼ日本のライセンスでは運用できなく、日本仕様の無線機では受信することもできない146-148, 440-450MHzであることがわかり(あとで気がつたらID-52では日本仕様でも受信はできた。)別の方法を考えました。過去にQRPのCW only機を持って行ったこともありますが、どうせならオールバンド聴けるのでIC705を持っていきました。現地に着いてみるとラッキーなことに、33階という高いところに部屋をアサインされ、窓は開かないので窓辺にアンテナを置いてみました。

ダイポールは写真の状態で、144MHzの長さです。NANOVNAをもっていったので、SWRを測定してみると、かなり良い感じでした。この波長だと、すぐ横に人がいても、あまり影響は無いようでした。

これを延ばして6mでは、どうかと試してみました、さすがに3m近い長さだと周囲の物や人と干渉しているようで、SWRは非常に不安定でした。低い周波数の室内アンテナだと、マグネチックループみたなものがいいかもしれませんが輻射効率が低いので、受信専用になってしまうかもしれません。

6mではパワーをしぼっても送信すると、回り込みで無線機にリセットがかかってしまい使えませんでした。ただし受信だけなら、28MHzとかのFT8を見ると強い局は、何局も見えていました。6Mは、同調していることもあり、すごいノイズで、だれも受信できませんでした。

430MHzは、ノンラジアルのWhipで、これも室内で十分使えそうな感じでした。(SWRは測定しなかったみたい。)

Seattleは大都会のはずですが、米国は広いせいか、2m/70cmのFT8をいつもやっている局はほとんどいないみたいで、2m FT8で一局交信できただけでした。しかも、ローカル局ではなく、100km以上離れた別の市の局でした。窓が向いている方角ではなく、まったく正反対方向だったので、向かいのビルなどの反射を利用しての交信だったと思われます。2m/70cmのFT8でCQ出したり、寝ているあいだもずっと受信状態にしていましたが、ほかの局はついに見えませんでした。日本の自分のQTHは田舎ですが、それでも一日2m/70cmのFT8をモニターしていれば数局は見えます。それを考えると、Seattleは広大なド田舎なんでしょうか?サンフランシスコやロスアンゼルスとかに行くと、もっと局がいるのかな?

Ft8の周波数付近をスコープで見ていたら、144.20とか144.24のあたりで、SSBで交信している局を見つけました。どうもローカルさん同士でラグチューしているみたいでしたが、信号も弱いし、割り込むほどの英語力もないため聴いているだけでした。432.10MHzのあたりでもSSBの交信が弱く聞こえていました。144.37あたりにパケットみたいな信号が良くでていましたが、なんだかわかりませんでした。145.488MHzあたりは、FMリピーターの出力周波数みたいで、弱いFMの信号が聞こえてていました。144-146MHz、430-440MHzの間はFMシンプレックスの周波数ではないので、とうぜんFMの強い信号は聞こえませんでした。日本仕様の無線機も、改造すれは米国の周波数が聴けるようですが、ハードをいじる必要があり現地での改造は無理でした。
バンドスコープの付いている最近の無線機は非常に便利で、あちこちに音声ではない、たぶんデジタルの信号が出ているのを確認できました。

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