道もない約700mの尾根にあった石碑です。永久穂神社と読めます。ネットを調べても、こういう名前の神社は見つかりませんでした。二文字目は"久"ではないかもしれません。石碑だけの神社は普通にあるようです。少なくとも現代では、山仕事の人以外訪れる者はいない山の上です。後ろの二つの苔むした岩が古いもので、前にあるのは明治ごろにつくられているのかもしれません。このあたりは、織田氏、武田氏、徳川氏が覇権をきそった美濃の一部ですが、それに関係するかもしれないし、それよりずっと前からの山岳信仰の名残かもしれません。
この近くの山頂にも石の祠があって付近の部落で年に一回お祭り(お参り?)ありますが、何か関係があるのかもしれません。お祭りは何のためにやっているのか聞いても、ただ昔からやってるという答えしか返ってきません。いずれにしても、こんな山の上に設置するにはたんへんな苦労だと思います。あるいは、ここで石を彫ったのかもしれません。昔は田舎の人と山の関係は今よりずっと深かったようで、この手の人の手がかかった遺跡(?)は身近でもあちこちにあります。道も人気もない山中で、人間の文字を見るのは不思議です。